結納の挨拶・口上の決まり文句とは?基本的な流れも紹介
結納の儀式は、挨拶や口上を述べながら進めるのが基本です。両家が顔を合わせる重要なシーンなので、失礼がないように準備を整える必要があります。今回は、結納の流れや欠かせない挨拶や述べるタイミング別に口上の例文を紹介します。結納を行う際の参考にしてみてください。
結納2021.8.25 更新2021.2.7 公開
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目次
結納には「正式結納」と「略式結納」がある
結納には「正式結納」と「略式結納」の2つの形式があります。正式結納とは仲人を付けて行う結納のことです。
仲人が両家を行き来して結納品や受書などのやり取りを行ってくれるため、両家同士の直接的な顔合わせはありません。昔からある形式で格式が高いため、正式結納が当たり前という家系もありますよ。
また、略式結納とは正式結納を簡略化した結納の形式です。レストランや料亭などに両家で集まり、その場で結納品を納めます。仲人を立てずに結納を進行することが多いですが、仲人を頼む場合もあります。
どちらの形式にするかは、両家の話し合いによって決めましょう。
結納の基本的な流れ
以下では「正式結納」と「略式結納」それぞれの基本的な流れを紹介します。また、結納には関東式や関西式もあるため、違いなどもあわせて解説しますよ♪
正式結納の基本的な流れ
結納には関東式や関西式があります。
まずはじめに関東式の正式結納の基本的な流れを紹介します。
- 仲人が男性の自宅を訪問し、目録と結納品を確認して受け取る。
- 次に女性の自宅を訪問し、受け取った結納品を納める。女性側から受け書と結納品と目録を確認して受け取る。
- 仲人は男性の自宅を再度訪問し、女性側からの受書と結納品を納めてから受書を受け取る。
- 再び女性の自宅を訪問し、男性側からの受け書を納める。
基本的に関東式は両家が対等という考えが基本です。「結納を交わす」と言われ、お互いに結納品を贈り合うため仲人が一往復半もすることに。
関西式の場合は男性側のみが結納品を贈るため、「結納を納める」と言われます。女性側から結納品を贈る工程が省略されます。
どちらの形式にしても、仲人に負担をかけることになるため御礼や御車代・御酒肴料・手土産を渡すのを忘れないようにしましょう。
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略式結納の基本的な流れ
次に、関東式略式結納の基本的な流れを紹介します。
- 結納品を飾り、男性側・女性側の順で入室して全員が揃ったら着席
- 男性側が儀式を始めの挨拶をする
- 男性側の結納品を女性に結納品を納め、女性側は目録を改て受書を渡す
- 女性側の結納品を男性側に納め、男性側は目録を改て受書を渡す
- 婚約記念品のお披露目
- 男性側の父・女性側の父の順で締めの口上を述べる
儀式感を残しつつ仲人がいない分、スムーズに進められるのがメリットです。
関西式の場合は、正式結納同様に女性側から結納品を贈る工程が省略されます。結納のしきたりについて詳しく知りたいなら以下の記事もあわせてチェックしてみてください♡
最近では仲人がいない略式結納を選ぶことが多いため、次では略式結納の際に覚えておきたい挨拶や口上の例を紹介します。
【タイミング別】結納で欠かせない挨拶・口上の例を紹介
結納では適したタイミングで独特な挨拶や口上を述べます。口上を述べるのは以下のタイミングです。
挨拶や口上は儀式を進める上でとても重要なので、事前にしっかり把握しておきましょう。結納は男性や女性本人が主体か家が主体か、仲人がいるのかのパターンによっても述べる挨拶や口上が微妙に異なります。
仲人がいない場合、基本的に父親が挨拶や口上を述べますが、いない場合は母親または本人が代わりを務めます。兄や伯父など、親族に任せられる方がいらっしゃる場合は、代役をお願いしても良いでしょう。
上記のタイミングやパターン別に挨拶や口上の例を紹介していきます。
始めの口上
全員揃って着席したら始めの挨拶をして、結納の儀式を初めます。基本的に男性側の父親が挨拶をするのが一般的です。
また、略式でも仲人を頼む場合は、仲人が始めの挨拶を行います。
本人が主体の結納の場合
シンプルに結納の挨拶を行いたいなら以下の口上がおすすめです。
正式結納でなくても丁寧に始めたいなら、以下のような口上にするのもよいでしょう。
家が主体の結納の場合
家が主体の結納の場合は、〇〇家と呼びます。
「〇〇家のご長女・〇〇様と、私どもの二男・〇〇と」男性と女性について細かく述べるのもよいでしょう。
仲人がいる場合
仲人がいる場合は以下のような口上で結納を始めます。
「この度は」の部分を「本日はお日柄もよく」としてもよいでしょう。
結納品を納める場合の口上
納める側の母親が受け取る側の前へ結納品を家族書をのせた台を運び、父親が以下のような口上を述べます。
本人が主体の場合
家が主体の結納の場合
家が主体の結納の場合は、〇〇家と変えるだけです。
仲人がいる場合
誰が口上を述べるとしても「幾久しく」という決まり文句を使った口上を述べる場合が多いです。
結納品を受け取った側は、目録の中を改てから以下のように返答します。
上記のように述べましょう。
受書を渡す際の口上
受け取った側の母親が結納品を飾り台へ運んだら受書を、結納品を納めた側に渡します。
本人が主体の場合
家が主体の結納の場合
仲人がいる場合
受書を渡す際も「幾久しく」を使います。
結納品を納めた側は受書を受け取ったら「拝見いたします」と内容を確認。そのあと以下のように返答します。
婚約記念品のお披露目の際の口上
指輪や腕時計など婚約記念品を用意している場合は両親にお披露目します。関西式では指輪も結納品目のひとつとしますが、関東式でもお披露目をするカップルも多いです。
基本的に男性女性それぞれが以下のような口上を述べます。
〇〇には相手の名前が入ります。特に詳しい決まりがないため、「大切に使っていきたいと思います。」などと付け足してもよいでしょう。
結びの口上
結納を結ぶ口上は、男性側の父・女性側の父の順で述べます。
男性の父親の結びの口上
男性の父親が結びの口上を述べたら、次に女性側の父親が結びの口上を述べます。
女性側の父親の結びの口上
結納式を無事に終えることを感謝し、「これから末長くお願いします」と丁寧に挨拶をするとよいでしょう。
仲人男性の結びの挨拶
〇〇〇〇には、フルネームが入ります。仲人をお願いしている場合は、結びの挨拶後に両家でお礼を伝えましょう。
本人たちの挨拶
結納式を閉めたら、最後に本人たちが挨拶をすることもあります。以下のように挨拶をします。
本人達から挨拶をする場合は、結納式を行ってくれた両家への「感謝の気持ち」と「今後とも見守ってほしい気持ち」を伝えましょう。長すぎず丁寧さが伝わる挨拶にするとよいですね!
略式結納よりも簡略化されているため、自分たちで流れを考えておくのもよいでしょう。
口上は完璧に覚えなくてもOK!決まり文句を覚えよう
口上は完璧に覚えなくてもOKです。全て暗記するに越したことはありませんが、完璧に覚えようとすると口上を述べる人の負担が多くなってしまいます。
結納において正しい口上は決まっていないため、「幾久しくお納めください」など、所々結納にふさわしい言葉を抑えて覚えておけばよいでしょう。流れを事前に把握しておくと、言葉もシーンに合わせせた口上も覚えやすいですよ!
忌み言葉に注意!
結納の口上では痛み言葉は使わないように注意してください。忌み言葉とは「終わる」「捨てる」「消える」など、別れなどをイメージする言葉のこと。縁起が悪いとして、お祝いの場面では避けるのマナーです。
また、「かさねがさね」など、繰り返すことを意味する言葉も使用するのはNG。結婚は一度だけでよいため、結納に使うのは縁起が悪いのです。忌み言葉を使用すると、相手の家族に不快な思いをさせる可能性があるため避けるようにしましょう。
口上を把握して結納をスムーズに行おう♪
今回は結納の基本的な流れや必要な口上について紹介してきました。正式結納か、略式結納かや地域によって述べる口上の数が前後します。
結納式の緊張感を保つ、重要な言葉をしっかり抑えておくのが成功させるポイントです♪当日焦らないためにも、事前に結納の流れと適した口上を把握して結納をスムーズに行いましょう。