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テーマは『1920年代』です。
大正後期〜昭和初期の華やかな時代の雰囲気を体感できるような結婚式を目指しました。
私は昔から、レトロな雰囲気の結婚式を挙げることに憧れていました。ひとくちに「レトロ」といっても様々な時代があります。日常的に昭和研究(主に昭和40年代中期、1970年前後の時代)を趣味としているので、当初はその時代をテーマとした結婚式を検討していました。
しかし、そこから50年程遡った1920年代(大正後期〜昭和初期)にも関心があったため、どちらの時代をテーマにするか迷っていました。そんな時にこの会場と出会い、建物の美しさに感動し、これが建てられた大正時代(=1920年代)をテーマに結婚式を行うことに決めました。
挙式
1919年に建てられた重要有形文化財のお屋敷であることが、一番のポイントです。
挙式は「VIPルーム」という会場で行いました。建物全体の中で、この部屋が最も建設当時の様子が色濃く残っていると感じたので、挙式会場に選びました。
最近になって作られた、中途半端にレトロ感を演出した場所ではなく、本物の文化財を使って結婚式を挙げることができます。外観はもちろんのこと、内部の装飾も当時の様子がしっかりと残っています。古いものがお好きな方、歴史がお好きな方、建築がお好きな方々にとっては、とても素晴らしい会場だと思います。
披露宴パーティ
披露宴会場は、挙式会場と同じ場所でした。おすすめポイントも同じです。
コンセプトやこだわったこと
『再現性の高さ』にこだわりました。
建物や会場の魅力を充分に活かし、可能な限り1920年代の雰囲気を感じられる結婚式となるよう、衣装や装花、お料理等を検討していきました。
WEDDING ITEMSウェディングアイテム
FIRST DRESSドレス 1着目
「ハバダッシェリー」というヴィンテージショップで購入したドレスを着用しました。
ヴィンテージのウエディングドレスを取り扱う古着屋さんで、学生の頃から通っていたこともあり、このお店のドレスを着ることがひとつの夢でした。
購入したのは1970年代のアメリカ製ドレスで、「GUNNE SAX」というブランドのものです。
テーマは『1920年代』としたものの、100年前のドレスを探すのは難しかったため、お店では1950〜1970年代のドレスを何着か試着させてもらいました。その中から、自分の大好きな1970年代に作られたドレスを選びました。
サイズ感やシルエット、色味等が自分にぴったりで、何よりも、レンタルのドレスとは比べものにならないほど上質な生地、丁寧な縫製、繊細なレース等、ヴィンテージならではの魅力がたっぷりと詰まっているドレスだったので、すぐにこれに決めました。
なお、新郎の衣装も時代を合わせて、1970年代のヴィンテージスーツを選びました。
SHOESシューズ
履きやすさを重視し、太めの5センチヒール、さらに足首にストラップが付いたものにしました。
ドレスが真っ白ではなく、ほんのりと黄味がかった色味だったので、それに合わせた生成り色を選びました。また、ドレスを引き立たせたかったので、柄や装飾等の無い、シンプルなデザインのものにしました。
HAIR & MAKEUPヘアメイクのポイント
テーマの『1920年代』に合わせて、ヘアメイクも当時のものを再現してもらいました。
今から100年程前に発行された美容雑誌を持っていき、髪型を依頼しました。当時はカラー写真が一般的ではなく資料が少なかったため、メイクの色味については、当時のポスターを参考にしてもらいました。
ACCESSORIESアクセサリー
〈挙式〉
母から譲り受けたパールのイヤリングとネックレスを着用しました。
ほんのりとピンク色がかった色味で、主張しすぎない小粒サイズのパールのため、ドレスとの相性もバッチリでした。
〈披露宴〉
ドレスを購入したお店の系列店である「ミル」というヴィンテージショップで購入したネックレスとイヤリングを着用しました。
ドレスチェンジをしない代わりに、小物で雰囲気を変えようと考えていました。結婚式よりも華やかな雰囲気にしたかったので、キラキラと輝く、しっかりとした存在感があるものを選びました。
新郎についても、衣装チェンジはしない代わりに、披露宴では華やかな色味の蝶ネクタイやポケットチーフを使って雰囲気を変えました。
HEAD ACCESSORIESヘッドアクセサリー
〈挙式〉
ヴェールを着用しました。
ふわふわとした軽い質感の、ウエストの少し上あたりまでの長さのものです。ウエスト(背中側)にリボンがあるデザインのドレスだったため、重たい質感や長さのあるヴェールを選ぶとドレスのデザインが隠れてしまう恐れがあったので、これを選びました。
また、ドレスの色味との馴染み良さにも注意し、ほんのりと黄身がかった色味のものにしました。本来ならばヴィンテージのヴェールを用意したかったのですが、ドレスと合う色味のものを探すのが難しく、現行品を購入しました。
〈披露宴〉
ドレスと同じく「ハバダッシェリー」で購入したボンネットを着用しました。
こちらもドレスと色味の合う生成り色を選び、また髪型とのバランスも考えました。さらに、ドレスのボリューム感や自分の体型とのバランスも考慮し、店員さんとしっかり相談しながら決めました。
NAILSネイル
自爪とほぼ変わらない程のナチュラルなピンク色に、指先のみピンクゴールドのラインを細く入れるデザインにしました。
衣装や会場を引き立てたかったので、ネイルに目が行きすぎないよう、シンプルなものにしました。
FLOWERSメインで使った花や装花のテイスト
メインで使ったお花は、ダリア、バラ、カーネーションです。
色味は深い赤色、赤色、くすんだピンク色、黄身がかった白色がメインです。上品でクラシカルなテイストをイメージしてお花の種類や色味を選びました。
FOODお料理のこだわり
お箸で食べられるフレンチのコースを選びました。
フォークやナイフを使い慣れていないゲストにとっても食べやすく、気負いせず食事を楽しんでもらえると思ったからです。
デザートには、「クレープシュゼット」を目の前で作ってもらえる演出をプランナーさんから提案してもらいました。こちらは100年程前に誕生したお料理だそうで、会場の雰囲気や私たちのテーマにぴったりだのデザートだと思ったので、これを選びました。当日初めて食べたのですが、お味も大変美味しかったです。
WEDDING CAKEウェディングケーキ
ウエディングケーキの代わりに「鯛の塩釜びらき」を行いました。
親族のみでの結婚式で年配のゲストが多かったこと、また私たち自身があまりケーキが好きではないことから、こちらの演出を選びました。塩釜びらきを行った後は、鯛茶漬けにしていただきました。
WEDDING FAVORS引出物
ゲスト全員にカタログギフトを送りました。
贈り分けについては、価格の高いものから順に以下のように行いました。
・祖父母、おじおば、既婚の兄弟
・未婚の兄弟(社会人)
・未婚の兄弟(学生)
PETITE GIFTSプチギフト
「御菓子処高木」のカステラと、オリジナルのポストカードを贈りました。
カステラは、柚木沙弥郎氏デザインの箱がとても可愛らしく、レトロな雰囲気にぴったりだと思って選びました。また、カステラはどんな年代の人でも食べやすいため、それも決め手のひとつでした。
ポストカードは、披露宴内の演出として行った紙芝居のイラストを使って制作したものです。イラストレーターの友人に依頼して制作してもらったイラストがとても素敵だったので、是非ともゲストの皆様にも記念として持ち帰ってもらいたいと思い、贈りました。
ENGAGEMENT RING婚約指輪
ORECCHIOの「ゼラニウム」で、色はゴールドです。
スクエア型のダイヤモンドが中央に配置されており、そこから左右に向かってマーキス型と丸型が交互に配置された美しいデザインです。
WEDDING RING結婚指輪
AMOUR AMULETの「ボンヌカリテ」で、色は新郎・新婦ともにプラチナです。
新郎の指輪にはミル打ちで菱形のデザインがあしらわれ、ブラックダイヤが埋め込まれています。新婦の指輪はマーキス型と丸型(丸型の方にはダイヤモンドが埋め込まれています)が交互に配置されたデザインです。
Q&A先輩花嫁に質問
結婚式で一番感動したこと
お天気がとっても良かったことです。
ゲストの皆様の足元が悪くなってしまうことへの懸念、またお庭で集合写真を撮影する時間を設けていたことから、当日のお天気をずっと心配してしました。しかし、当日は雲ひとつない青空で、日中はぽかぽかと暖かく、これ以上ない程のお天気に恵まれて、とても嬉しかったです。
二人らしさとは
『こだわりを貫くこと』です。
結婚式の準備だけに限らず、どんなことでも納得するまで頑張ります。もともとお互いにその気質は持っていましたが、ふたり一緒だと協力しあえるので、さらに頑張れるように思います。
嬉しかった参加者の反応
披露宴の中で、自分たちの馴れ初めをテーマにした紙芝居の演出を行いました。
紙芝居のストーリーは自分たちで考え、イラストはイラストレーターの友人に依頼しました。また、紙芝居ケース(持ち手が付いた茶色い木製のケース。前面が観音開きとなり、ケースに入れたまま紙芝居を行えます。)も、古道具屋で当時の物を購入するなど、たっぷりとこだわって作り込みました。
当日は、ゲストの皆様と一緒に盛り上がりながら紙芝居を披露でき、とても楽しい時間となりました。『こんな演出初めて見た!』『イラストがとっても可愛い!』と、嬉しいお言葉もたくさんいただきました。
私にとって結婚とは
いろいろと考えてみたのですが、今はまだ分かりません…。結婚して何が良かったか、何に悩むかなどは、これから感じていくことなのだと思います。
やりたかったけれど諦めたこと
映像のスクリーン投影です。
通常はモニター(テレビ)を使って映像を流すそうですが、大きな画面の方が見えやすく、ゲストの皆様に映像をより楽しんでもらえると考え、モニターの使用を検討していました。しかし、スクリーン使用料が想像以上にかかってしまうことが分かり、予算の都合から諦めました。
最終的にはモニターを使って映像を流しましたが、見やすいように通常よりも高い位置に設置していただけたので、問題なく映像を楽しむことができました。
節約のための工夫
オープニングムービー、生い立ちムービーの映像類は、脚本から編集まで全て自分たちで行いました。また、招待状も自分たちで手作りしました。
どちらも、手作りながら本格的な仕上がりだと、ゲストの皆様からもスタッフの方からも仰っていただけました。
ウェルカムスペースの装花には、自分たちで持ち込んだ造花を使いました。
当初は会場装花と同等の生花を依頼していたのですが、気に入った造花を見つけることができたため、それを使いました(生花の持ち込みは不可ですが、造花の持ち込みは可能です)。このため、結果的に節約となりました。
MESSAGES後輩プレ花嫁さんへのメッセージ
妥協しないことが大切です。
自分たちの理想や希望を、ウエディングプランナーさんやヘアメイクさん等にしっかりと伝えることが重要だと思います。自分たちの考えが正確に伝わっていないと少しでも感じたら、きちんと伝わるまで何度でも説明するべきです。